有料フォントデザインの新しい形。
最近寝違えることが多くて朝よく首が痛くなるいまがーです、おはようございます。
さて、今日は久しぶりにデザインの話でも。
デザインの中でも、今日取り上げるのは、フォントデザイン。つまり、文字のデザイン。実は、私は建築の大学に通っていたのだが、+αでデザイン全般の科目も色々あったため、それらの授業もいくつも受けていた。その中の一つにフォントデザイン(正確にはカリグラフィというもの)もあり、割と好きだった。
文字というのは、手書きであれば、あぁこの字綺麗だななどと思うことはたまにある。しかし、フォントデザインとなると、基本的にはそれ単体をフォーカスして凄い字体だななどと思うことは少ない。なぜなら、文字というのはそれが使われている場所などが絶対付随しているわけで、文字自体よりもその文字がその場所にマッチしているかどうかが重要だからである。しかし、面白いもので、マッチしていて気に掛けることは少ないものだが、マッチしていなければ違和感を覚えるのが字体で、字体の選定というのは実はデザインの中ではかなり重要な項目であったりする。
そんな字体だが、最近はGoogleが出している物があったりしてフリーフォントも充実してきていたりするので、有料のものなどはモリサワフォントなど有名どころのものしかほとんど使う機会はない。本来フォントを作るというのはかなり大変な作業を伴うものであるのに無料で色々使えるという状況によって、あまり使いたいと思える有料フォントが少なくなっているのだ。まぁ、個人使用する分には無料でも、商業利用する場合(商業利用のラインはフォントによって様々)は有料なんてものも多いので、そういったものに触れている人にとっては有料であるのが基本、というものであるだろうが。
そんな中、面白い字体が出てきた。ネットニュースで見かけて知ったのだが、それが、以下。
ものとしては、小学生が書いた文字をある程度読めるように少し手を加えてフォントにしたというフォント。もちろんそれだけでも珍しくて面白い。下手な字のフォントなんてのは昔からあったが、本当に小学生が書いた文字というのは初めて見る。
しかし、そこが重要なのではない。無料版と有料版があり、無料版では使えないような難しい漢字が有料版では使えるのだが、その差別化が面白いのである。
一般的には、漢字の対応というのは字数の多さからかなり限定的な物が多いのがフォントの世界。そして、対応していない漢字については●表記になったり文字化けしたりするし、有料版だと対応漢字が増えますよというものも多い。しかし、このフォントでは、有料版では対応しているものの無料版では対応していない漢字は、以下のようになるのである。
これは、「怒」という漢字である。分かるだろうか。
つまり、有料版になったらこの字があるよ、というのが無料版を使っていればすぐわかるのである。今までこういった場合にはただ表示されないだけのことが多く、有料版を使ったところでどこまで漢字が入っているかわからず、わざわざ対応表見るのも煩わしく、それなら無料のもっと一般的なやつでいいや、となってしまっていた。それが、これがあるだけで、あぁ有料版ならこの漢字でるなら買おうか、という気にさせる。また、その気にさせるだけでなく、この隠し方も嫌な感じではなく笑わせてくれて、ちょうどいいのである。
無料フォントに押されがちなフォントというデザインの世界だが、こういった方法なら確かにまだまだ可能性はあるなと思わせてくれるものだった。
もし気になった方は、是非無料版だけでもダウンロードして遊んでみると面白いと思うので是非どうぞ。
では、今日はここら辺で。