日射を70%反射するフィルムが開発されたらしい。

最近ハリーポッターを初めて見たいまがーです、おはようございます。

 

 

 

さて、今日は久しぶりに建築関係のお話。

まずは以下の記事をどうぞ。

www.gizmodo.jp

 

マサチューセッツ工科大学で、日射の70%を反射するフィルムが開発されたらしい。この記事では熱を通さないフィルムと書いているが、正確に書くと、日射の70%を反射するフィルムとなる。

この表現の何が違うかと言うと、まず窓から入ってくる熱の種類に関して書かないといけない。窓の外から入ってくる熱というのは、日射、つまり太陽のエネルギーになるわけだが、これが窓ガラスを通るとき、反射するもの透過するもの、そして吸収されるものに分かれる。その中の透過したエネルギーがまず室内の温度を上げる。そして同時に、吸収したエネルギーに関しては窓ガラス自体を温め、そこから再放射という形で室内の温度をこれまた上げることになる。
つまり、熱を通さないと書けば透過しないということなので、例えば70%透過しなくても、その70%を吸収していたら意味がない。しかし、70%を反射するということであれば、透過するものと吸収するもの合わせて30%ということなので、これだとかなり効果があることが分かる。

 

まぁ、表現の正確さはさておき、このフィルム自体は、本当ならかなり素晴らしいし、期待できる。実は今でも、日射の何%を反射しますよ、というガラスは売られている。特に新築一戸建てなどを建てた事がある方は聞いたことがあるかもしれないが、一番効果がある有名なものとしてはLow-eガラスというものだ。この説明をしだすと長いので省略するが、Low-eガラスの中でも遮熱型の場合は、一般的な普通ガラスに比べて約50%ぐらいの日射を反射する。なので、現在でもそれぐらいのカットは可能なのである。
それが更に20%もカットが出来、かつ私の理解が正しければ、そのフィルム自体の温度が一定以上になると半透明になり、更に反射率をよくするとのこと。この可変する機能というのが、すごい。実は今までの遮熱型Low-eガラスの課題として、遮熱してしまうため、寒い季節であっても日射を一定量はさえぎってしまうというものがあった。それをこのフィルムであればある程度控えめに、例えば一定以上の温度であれば反射を80%ほどにして、一定以下であれば反射を50%程度に抑える、なんて芸当もできる可能性があるのだ。

 

ちなみに、室内を温める原因となる日射は、壁からも入ってくる。しかし、窓からの割合が70%を超えているので、窓ガラスに対策を施せば室内環境が一気によくなるということにつながる。

まぁ、まだ実験段階のようなので実用化されるまでには時間がかかるだろうけど、これは楽しみである。将来的には、夏と冬で性質のガラッと変わる窓なんてのが開発されるかもしれないのだ。

 

 

では、今日はここら辺で。