来月に彗星が日本から見えるよ。

最近、仕事の進みがよくて嬉しい いまがーです、こんばんは。

 

 

さて、今日は彗星の話でも。

「ほうき星」とも言われる彗星ですが、最近では大ヒットとなった映画「君の名は」の中でも出てきて一気に知名度が上がりましたね。

でも、実は結構あいまいな認識をしている人も多いかと思うので、彗星について聞かれやすいことや、よくされている誤解を書いていこうかなと思います。また、来月には久しぶりに日本から双眼鏡程度で観測可能な彗星が見えるのでそのことについても少し書こうかと思います。

 

・実態は何なのか。
これは、全て絶対そう、とは言えないけれど、ほとんどのものが「氷と岩の混ざった塊」です。夢のない話をぶっちゃけて言ってしまえば「都会で少し雪が降った時に無理やりかき集めて作った雪だるま」のようなものです。

 

・尾っぽは何なのか。

彗星が太陽に近づくことで「氷の塊が溶けて発生したガスやそれと一緒にまき散らされた岩石など」です。実は、巻き散らかされた砂粒などはそのままそのあたりに滞留します。そして、地球の軌道上に巻き散らかされた場合、その滞留している砂の海を地球が通るときに発生するのが「流星群」です。

なので、実はほとんど(たまに彗星以外が母天体の流星群もある)の流星群は母天体と呼ばれる、その流星群の原因となる彗星が決まっています。例えば、秋の流星群として有名な「オリオン座流星群」の母天体は、かの有名な「ハレー彗星」だったりします。

 

・彗星は流れ星とは違うの?見え方はどう違うの?

上で書いたように、彗星は大きな氷や岩の塊で、サイズは様々であるものの、十数Kmのものもあります。その反面、流れ星は大きくても数cmで、ほとんどチリのようなものです。

また、彗星は太陽の熱で溶けていって、溶けた尾っぽとともに同じような形で数時間見られるものですが、肉眼で見られるほど明るいものは一生のうちに一度でも見られたら嬉しい程度かもしれません。ただ、ある程度どこまで明るくなるか予想ができる(そもそも来るタイミングが分かっている)ので、そういった情報を追えば意外とみられます。

流れ星は地球の大気圏にチリが突入して溶けていくもので、見られるのは一瞬です。願い事を三回唱えるのも厳しいでしょう。また、いつどこに流れるかという予測はできません。ある程度この数日間に多く流れるよ、とかがわかる程度で、それが流星群、と呼ばれるものです。ただ、本当に満天の星が見られるようなところに行って一時間ぐらい空を眺めていれば、特に流星群とかでなくてもいくつか肉眼でも見られるような明るい流星に出会えるでしょう。

 

・「君の名は」みたいに落ちてくるなんてことあるの?

可能性としてはあると思います。彗星に限らずに隕石というくくりであれば、実は結構落ちてきています。つい数年前にもロシアに落ちました。(彗星と隕石の違いは?と言われれば、ある程度固定の太陽の周りを回る周回軌道を持っているかいないか、です。)
周回軌道をもって名前もついているような彗星が落ちてきた、という報告はまだなかったはずです。

 

・で、来月見えるという彗星って?

その名前は、ジャコビニ・ツィナー彗星という名前で、来月、9月10日に見えます。(前後の日でも暗いものの見える)
とはいえ、最大で6等星ほどの予測なので、肉眼では厳しく、空が暗い場所で双眼鏡や望遠鏡を持ち出せばようやく見える程度です。ただ、それでも明らかに他の星々とは違う格好を見ることができると思います。詳しい見える場所や見え方、その他情報は、気が向いたらまた日が近づいたら書くかもしれません。

ちなみに、下の写真は2013年に同じく6等星程度になったラブジョイ彗星を、私が撮影した写真です。

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緑っぽい尾っぽがきちんと見えると思います。

 

 

さて、彗星の話はこんな感じです。
他にも話だしたら止まらないことがたくさんあるのですが、とりあえず今日はこれぐらいで。もし他にも何か質問等ありましたら、遠慮なくSNSででも、ここのコメントでも、どうぞ。

 

では、今日はここら辺で。